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MONITA / 選び方ガイド

橋梁・法面モニタリングセンサの選び方

橋梁や法面のモニタリングでは、「何を知りたいか」と「現場の条件」によって、適したセンサや計測システムが大きく変わります。このページでは、センサを選ぶときに確認したい7つの観点と、方式ごとの向き・不向きを整理します。最後に、当社の IoT センサ「MONITA」が向く条件・向かない条件も記載しています。

観点 1

まず「何を知りたいか」から決める

変状の種類によって、測るもの(物理量)が決まります。

表は横にスクロールできます

知りたいこと測るもの主なセンサ
鋼橋の疲労き裂の発生・進展ひずみ(静的ひずみの変化)ひずみゲージ
コンクリートのひび割れ幅の変化変位(ひび割れ幅)ひずみ式変位計・クリップ式変位計
桁のずれ・支承の移動・目地の開き変位(部材間の相対変位)変位計
橋台・擁壁・法面の傾き傾斜角傾斜計(傾きセンサ)
車両通過などによる揺れ加速度・振動加速度計
漏水の有無濡れの検知漏水センサ

温度は、ほとんどの変状の見かけの変化に影響するため、どの用途でも一緒に記録しておくと判断しやすくなります。

観点 2

「ゆっくり進む変化」か「速い動き」か

  • ゆっくり進む変化(静的計測):き裂の進展、ひび割れ幅、傾き、ずれなど。数分〜1時間ごとの計測で足りることが多く、電池駆動・無線のセンサで長期間見守るのに向いています。
  • 速い動き(動的計測):車両通過時の振動やたわみなど。1秒に数十〜数百回の高速計測が必要になり、データ量と消費電力が大きくなるため、電源の確保や専用の計測器が前提になることが多くなります。

どちらを知りたいかで、選ぶべき方式が大きく分かれます。

観点 3

電源と通信回線はあるか

  • 電源・通信回線がない現場(中小の橋、山間部の法面など):電池駆動で、LPWA(Sigfox・LoRa など)や LTE-M などの無線で送る方式が向いています。電源工事や回線の引き込みが不要になり、設置の手間と費用を抑えられます。通信エリアは事前に確認が必要です。
  • 電源と回線が確保できる現場(長大橋、既存の管理施設の近くなど):有線の多チャンネル計測器や常時監視システムも選択肢になります。高速・多点の計測に向いています。

観点 4

計測点数と範囲

  • 数点〜十数点:1台に数個のセンサをつなぐ小型の無線ユニットを、必要な箇所に分散して置く方式が向いています。
  • 数十点以上を同時に:多チャンネルの計測器で一括して測る方式が向いています。点数が多いほど、1点あたりの費用は多チャンネル方式のほうが下がる傾向があります。

観点 5

期間と費用の考え方

  • 数か月〜1年程度(補修工事の計測管理、損傷の経過観察):レンタル(初期費用+月額)が向いています。
  • 数年以上の常時監視:購入のほうが総額を抑えやすくなります。

費用は「機器」だけでなく、センサ、設置・撤去、通信費、データ閲覧の仕組み、データ整理・報告で構成されます。比較するときは、これらがどこまで含まれているかをそろえて確認してください。積算では「計測器損料」「設置撤去」「データ整理・報告」に分けると、一般的な様式に載せやすくなります。

観点 6

データの見方と通知

  • Webブラウザでいつでもデータを見られるか
  • しきい値を超えたときにメールなどで通知できるか
  • 現地に行かずに計測間隔などの設定を変えられるか

点検と点検のあいだの変化を見守る目的なら、通知の仕組みがあると管理の手間が大きく減ります。

観点 7

公的な裏付けと、仕様書への書き方

  • 国土交通省の点検支援技術性能カタログや NETIS に掲載されている技術かどうかは、発注者への説明に役立ちます。ただし掲載は技術ごと・用途ごとなので、掲載の対象が使いたい用途と一致しているかを確認してください。また、性能カタログの性能値は開発者が記載したもので、国による性能の認証ではありません。
  • 公共工事の仕様書では、特定の製品名ではなく、計測点数・分解能・計測間隔・通知の方法などの性能要件で書くのが一般的です。

確認用チェックリスト

  1. 知りたい変状は何か(き裂/ひび割れ幅/ずれ/傾き/振動/漏水)
  2. 静的計測で足りるか、動的計測が必要か
  3. 現場に電源・通信回線はあるか。無線の通信エリアか
  4. 計測点数は何点か。1か所に集中か、分散か
  5. 計測期間はどのくらいか(数か月/1年/数年以上)
  6. 通知やWeb閲覧は必要か
  7. 発注者への説明に、公的な掲載や導入事例が必要か
  8. 見積に、センサ・設置撤去・通信・報告が含まれているか

MONITA が向く条件・向かない条件

当社の IoT センサ「MONITA」について、上の観点に沿って正直に整理します。

向いている条件

  • 電源や通信回線のない現場で、ゆっくり進む変化(き裂・ひび割れ幅・ずれ・傾き)を見守りたい
  • 1か所あたり数点の計測を、数か月〜数年続けたい(本体は電池駆動。Sigfox・1時間ごと送信の条件で電池寿命5年以上が目安)
  • 設置の手間を抑えたい(橋梁の導入事例では設置は半日程度。本体1台に外部センサを最大4つ接続)
  • 補修工事の計測管理や損傷の経過観察として、仕様書に性能要件で書きたい(記載例と参考見積をお渡しします)
  • 予算要求の段階で、費用の目安を先に知りたい(参考価格を公開しています)
  • 鋼橋の疲労き裂を監視したい(この用途は国土交通省 点検支援技術性能カタログに掲載:BR030078)

ほかの方式も検討したほうがよい条件

  • 車両通過時の振動など、速い動きを詳しく測りたい:多点同時・高速計測のユニット(MONITA Deck)は開発中です。現時点では、高速計測に対応した計測器もあわせて検討してください。
  • 数十点以上を同時に一括で測りたい:多チャンネルの計測器のほうが、1点あたりの費用を抑えられる場合があります。
  • 電源と有線回線が確保でき、既存の常時監視システムがある:既存システムへの追加のほうが運用しやすい場合があります。
  • 無線の通信エリア外の現場:事前に通信エリアを確認し、エリア外の場合は別の方式をご提案します。
  • 長期の導入実績を最重視する:公開している導入事例は現在3件(アーチ橋・RC床版橋・法面)です。

条件が合うかどうか分からない場合は、対象の構造物と知りたい変化をお知らせください。MONITA が合わない場合も、その旨をお伝えします。

よくある質問

電源のない橋でモニタリングできますか?

電池駆動・無線通信のセンサなら可能です。電源工事や通信回線の引き込みが不要になります。無線の通信エリア内かどうかは事前に確認してください。

ひび割れの進行を監視するには、何を測ればよいですか?

ひび割れ幅の変化を、ひずみ式変位計やクリップ式変位計で測る方法が一般的です。温度によって幅が変わるため、温度も一緒に記録すると判断しやすくなります。

法面の動きは、構造物がなくても測れますか?

測れます。斜面上の樹木や杭に傾きセンサを取り付け、地盤の動きにともなう傾きの変化を記録する方法があります。

モニタリングの費用は何で決まりますか?

機器(本体・中継装置)、センサ、設置・撤去、通信費、データ閲覧の仕組み、データ整理・報告で構成されます。台数・計測点数・期間によって、レンタルと購入のどちらが有利かも変わります。

公共工事の仕様書に、製品名を書かずにモニタリングを入れるには?

計測点数・分解能・計測間隔・通知の方法などの性能要件で記載するのが一般的です。

条件に合うか相談する

対象の構造物と知りたい変化をお知らせください。構成と進め方をご提案します。

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